オゾン殺菌はなぜ耐性菌を生じにくいのか|酸化作用による除菌の仕組み

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抗菌・殺菌技術の分野において、耐性菌の増加は深刻な課題となっています。その中で、強力な酸化作用を持つオゾンを利用したオゾン発生器による殺菌は、「耐性を生じにくい殺菌手法」として注目されています。

本記事では、オゾンによる殺菌の仕組みと、細菌が耐性を生じにくい理由についてわかりやすく解説します。

耐性菌とは

耐性菌(薬剤耐性菌)とは、抗生物質や抗菌薬が効きにくくなった細菌のことを指します。
本来であれば死滅するはずの菌が生き残り、増殖することで、治療が困難になるケースが増えています。

耐性菌が発生する主な原因

耐性菌は、抗菌薬の使い方によって発生・拡大します。特に以下のようなケースが問題とされています。

  • 抗菌薬を必要以上に使用する
  • 症状が改善した段階で途中で服用をやめてしまう
  • 風邪などウイルス感染症に抗菌薬を使用する
  • 医療・畜産分野での不適切な抗菌薬の使用

これらにより生き残った菌が耐性を獲得し、さらに他の菌へ耐性遺伝子を伝えることで、耐性菌が広がっていきます。

耐性菌がもたらすリスク

耐性菌が増えると、私たちの健康や医療現場に深刻な影響を及ぼします。

主な影響内容
治療の難化抗菌薬が効かず、治療方法が限られる
入院期間の長期化症状が改善せず、入院が長引く
重症化リスク合併症や症状悪化の可能性が高まる
死亡リスクの上昇特に高齢者・基礎疾患のある方で影響が大きい

耐性菌の発生を防ぐために重要な対策

耐性菌を増やさないためには、

  • 抗菌薬は医師の指示どおり、最後まで服用する
  • 風邪やインフルエンザなど、ウイルス性疾患に抗菌薬を使わない
  • 手洗い・消毒・換気など、日常的な感染対策を徹底する
  • 医療・畜産での適正使用(抗菌薬の適正使用=薬剤耐性対策)

といった、一人ひとりの正しい行動が重要です。

オゾンによる殺菌・除菌の特徴

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オゾン発生器を用いた殺菌・除菌は、強い酸化作用を活かした方法です。薬剤とは異なる作用メカニズムを持つため、耐性菌を生じにくい殺菌手法としても注目されています。

強い酸化作用による殺菌効果

オゾン(O₃)は、酸素原子が3つ結合した不安定な分子です。この不安定さにより、対象物に触れた瞬間に非常に強い酸化作用を発揮します。

  • ウイルスや細菌
  • カビなどの微生物
  • 臭いの原因となる有機物

これらに直接作用し、細胞膜やタンパク質を破壊・分解することで無害化する働きがあります。

残留しにくく安全性が高い

オゾンは殺菌・除菌作用を発揮した後、一定時間で酸素(O₂)に戻る性質があります。そのため、残留毒性がほとんどありません。一方で、塩素系薬剤などは成分が残留するため、使用後に拭き取り作業が必要になる場合があります。

手間をかけず空間全体に効果が行き渡る

アルコールや塩素系の薬剤は、人の手で少しずつ処理をする必要があり、広範囲に使うには手間がかかります。

オゾン発生器は、オゾンを空間に拡散させることで、手の届かない場所や空気中にまで作用を行き渡らせることができ、空間全体を一括で衛生管理できる点が大きなメリットです。

耐性菌が生じにくい理由

オゾンによる殺菌が耐性菌を生じにくいとされる理由は、抗生物質や一般的な抗菌薬とは作用の仕組みが大きく異なる点にあります。
特に、次の3つの特性が、耐性獲得の難しさにつながると考えられています。

非選択的な攻撃による殺菌

抗生物質は、特定の酵素やタンパク質など限られた標的を狙って作用します。一方、オゾンはそうした標的を選ばず、非選択的に酸化反応を起こす点が大きな特長です。

オゾンが影響を与える主な部位は以下のとおりです。

  • 細胞膜の脂質二重層
  • 細胞壁を構成する多糖類
  • タンパク質
  • DNA・RNAなどの核酸

このように細胞構造そのものを広範囲に破壊するため、単一の遺伝子変異や代謝経路の変更だけでは、耐性化が成立しにくくなります。

複数箇所への同時攻撃

一般的な抗生物質は、細胞壁の合成やタンパク質合成など、特定の作用点を狙って効果を発揮します。そのため、細菌がその作用点を回避する変化を起こすと、耐性が成立しやすくなります。

一方、オゾンは特定の部位だけを狙うのではなく、短時間で細胞のさまざまな構造を同時に酸化・破壊します。このような作用では、細菌が一つの変化だけで防御することが難しく、結果として耐性を獲得しにくい状態になります。

環境中での速やかな分解

オゾンは非常に反応性が高いため、環境中では短時間で酸素に分解されます。
その結果、微生物が

  • 低濃度のオゾンに
  • 長期間さらされ続ける

といった状況が起こりにくくなります。

耐性菌が生じるには、弱い刺激が長期間継続すること(選択圧)が重要ですが、オゾンの場合、この条件が成立しにくいため、耐性獲得のリスクが低いと考えられています。

オゾン発生器を安全かつ効果的に使用するための注意点

オゾンは「耐性菌を生じにくい殺菌手法」として注目されていますが、正しい条件・運用を守らなければ十分な効果が得られない場合があります。
以下のポイントを誤ると、効果が薄れるだけでなく、健康被害や二次的な問題につながる可能性があります。

濃度・曝露時間が不足すると不完全殺菌になる

オゾンによる殺菌効果は、濃度と曝露時間の組み合わせによって決まります。濃度が低すぎたり、作用させる時間が短すぎたりすると、一部の菌が生存したまま環境中に残ってしまいます。

これは耐性菌が生じる問題ではなく、単純に殺菌効果が不十分な状態であり、結果として菌が再び増殖するリスクにつながります。

有機物が多い環境では効果が低下する

オゾンは、菌だけでなく有機物全般と反応します。そのため、以下のような環境では殺菌効果が十分に発揮されにくくなります。

  • 埃や汚れが多い場所
  • 油分や皮脂が付着している表面
  • 汗やたんぱく質汚れが残っている環境

こうした場合、オゾンが有機物に先に消費され、菌へ到達する量が減少します。そのため、事前に清掃を行うなどの前処理が重要です。

人体への影響(吸入リスク)

オゾンは強力な酸化剤であり、高濃度では呼吸器や粘膜への刺激となる可能性があります。
安全に使用するためには、

  • 無人環境での運転
  • 使用後の十分な換気
  • 適切な濃度管理

といった使用環境の管理が不可欠です。

・オゾンは濃度と時間を守らなければ十分な殺菌効果が得られない
・有機物が多い環境では、事前清掃が重要
・人体への影響を避けるため、無人運転・換気・濃度管理を徹底する


オゾン発生器は、非選択的な酸化作用によって細菌やウイルスを分解・無害化する殺菌技術です。
特定の作用点を狙う抗菌薬とは異なり、耐性菌が生じにくいという特長を持つことから、耐性菌の増加が問題となっている現代において、有望な抗菌・殺菌手法の一つとして注目されています。

一方で、オゾンによる殺菌効果は万能ではありません。十分な効果を得るためには、
以下の条件を適切に管理する必要があります。

  • オゾン濃度
  • 曝露時間
  • 使用環境(有機物の有無・換気など)

これらの条件を満たさない場合、耐性の問題ではなく、単純に殺菌効果が不十分となるリスクが生じます。そのため、オゾンの特性を正しく理解したうえで、用途や空間に適したオゾン発生器を選定し、適切に運用することが重要です。

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